2011年3月11日の東日本大震災から10年となります。
この10年で熊本県や北海道などで大規模な地震が発生し、余震とみられる地震も続いていて、震災への備えは欠かせません。防災用品の再確認と合わせ、地震保険の内容について再度整理しておきましょう。
まず地震保険は単独では入れず、火災保険とセットで加入します。
<火災保険>・・・火災や自然災害などで損害を受けた建物や家財を補償
<地震保険>・・・(火災保険で保障されない)地震・噴火またはこれらによる津波を
原因とする火災・損壊・埋没または流失を補償
保険金は火災保険の契約額の30%~50%に設定されます。実際に受け取る補償額は、損害の程度によって「全損」「大半損」「小半損」「一部損」と分けられ、全損なら保険金額の100%、大半損なら60%、小半損なら30%、一部損なら5%が支払われます。
地震保険は民間の保険会社と国が再保険会社を通じて共同で運営しています。大規模な地震が発生し、保険会社だけでは補償しきれないような損害が発生した場合は、政府が代わって保険金を支払う仕組みになっています。どの損害保険会社から加入しても商品内容は同じです。
また「被災者の生活の安定」を目的としており、建物や家財の損害額すべてを補償するものではありません。つまり、地震保険で受け取った保険金で今と同等の家を建て直す(家財を購入する)ことは難しく、生活を建て直すための資金となっています。
保険料については、2017年から3回改定され、全国平均で通算14.7%上昇しました。
2017年1月改定 +5.1%
2019年1月改定 +3.8%
2021年1月改定 +5.1%
東日本大震災を受けて、保険料の算出の基になるデータを見直した為です。実際の値上げ幅は居住地域や建物の構造により異なりますが、戸建てで5年契約なら十数万円の負担増になるケースもあります。地域によっては値下げになったところもあります。
また水災被害の拡大もあり、2015年~2021年にかけて多くの地域で火災保険料の保険料も上昇しています。自然災害が増え、保険料は今後もアップする可能性もあります。
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